蓄熱暖房のメリット/デメリット

前回蓄熱暖房については少しだけ紹介しましたが、今日はその蓄熱暖房がメインになります。高萩建設でも「涼温換気」を取り入れる前は蓄熱暖房を採用していました。蓄熱材(レンガ等)を設置し、それを深夜電力で暖めた熱を日中放出させます。この方式のメリットはなんといっても輻射熱による穏やかな暖かさでしょう。ぽかぽかする感覚はエアコンではなかなか得られないものです。最近も蓄熱暖房器の入れ替えリフォームをされた家があったのですが、やはりこの独特の暖かさを気に入られているようです。

リビングの片隅(写真右)にあるのが蓄熱暖房機です

さて、この蓄熱暖房の欠点ですが、夜間に蓄えた熱を昼間は放出することしかできないため、温度のコントロールが難しくなります。温度のコントロールのためにファンをつけたタイプなどもありますが、ファンヒーターやエアコンのようにON/OFFを切り替えることができません。また、(これから新築の家に設置する場合)電気代が高くなります。エアコンのカタログを見るとAPFという数字があります。これは簡単に言うと電力を何倍の熱に変換することができるかを意味しています。最近の高性能なエアコンは7倍の効率があるものもあります。蓄熱暖房はこのAPFを当てはめると
1になってしまうのです。

パナソニック社HPより引用

とはいえ、2016年前に深夜電力を契約している家の夜間の電気料金は、昼間の1/3程度になるので、そこである程度挽回できるのです。新築の家の場合、深夜電力契約をしてもこの価格での契約はできなくなっています。これが、新築の家に蓄熱暖房を設置することが難しい理由になります。
代表も蓄熱暖房の良さは知っているので、昔の深夜電力を契約している家のリフォームは蓄熱暖房をベースとして、はエアコンで補うような方式を薦めています。

 

ネオレスト vs アラウーノ

今日はトイレのお話です。ネオレスト vs アラウーノ、言い換えるとTOTO vs パナソニックとなりますが、トイレでよく選択されるこの2社、はたしてどちらがベストチョイスになるのでしょうか。

従来からの陶器の技術を熟成させたのがネオレスト、有機ガラス系素材という新しい技術を取り込んだのがアラウーノという特徴があります。新築でもリフォームでも、「どちらが良いか?」と聞かれると、正直判断が難しいところです。と言うのも、どこに重点を置くかでどちらが良いか変わる部分が多いからです。今回はネオレストとアラウーノどちらにするか悩んだ挙句、1階にアラウーノ、2階にネオレストを選択したお家があるので紹介します。

全体の構成ですが、1階は以前紹介した栗一枚板のカウンターのあるトイレですが、1階にアラウーノを選択したお施主様の狙いとしては、男性小便器としての性能とアームレストが取り付けられるところだったようです。男性の小便時の「ハネ」ですが、住人であれば座り小便をするなど、「ハネ防止」ができますが、来客の場合どういう使い方をするのかわからないという点があります。また、アームレストの方は高齢の方が利用する観点からの選択のようです。

2階はネオレストのRHとこれもTOTOの小便器を別に取り付けています。これもお施主様のこだわりで、どうしても小便器が欲しいとのことでした。

さて、それぞれの特長は各社のホームページを見ればわかってしまうので、実際の使用感ですが、シャワートイレはネオレストのほうが強めで、「洗ってる」感じがします。洗浄機能については、アラウーノのほうが泡が出るためビジュアル的に洗っている感じはしますが、実際の汚れ具合や掃除の頻度には大差がないということでした。また、におい対策としてネオレストには「きれい除菌水」が、アラウーノには「オゾンウォーター」がありますが、このお陰かわかりませんが、どちらのトイレも芳香剤や消臭材なしで特に気になるニオイは発生していないようです。

項目別にまとめると、こうなります。

  • キレイさ:互角
  • におい発生:互角
  • シャワートイレ性能:ネオレストのほうがしっかり
  • 男性の小便時:アラウーノのほうが工夫されています。

ということで、どちらを選ぶかについては使う人それぞれという中途半端な結論になってしまいますが、どちらのトイレを選んでも後悔することはないのではないでしょうか。

ちなみに、TOTOもしくはパナソニックのショールームに行くとそれぞれのトイレを体感できます。特にシャワートイレの性能は各社の考えがあるので、お時間のある方は実際に訪問して試してみることをお勧めします。

窓タイプ:縦すべり出し/横すべり出し

今日は前回に引き続き窓の話です。窓にはいくつかの種類がありますが、今日は縦すべり出し窓と横すべり出し窓について説明させていただきます。どちらも窓が外に張り出すという点では同じですが、機能的には別になります。

縦すべり出し窓-室内側

縦すべり出し窓は高さ方向に張り出すため、より多くの風を取り込むことができます。縦すべり出し窓の風を取り込むというメリットをより引き出す窓として「ウインドキャッチ窓」というのものもあります。要は左右に縦すべり出し窓がついた大窓なのですが、片方の窓で風を取り込み、室内で循環した風をもう片方の窓から吐き出すのです。窓が東西もしくは南北の片方にしかつけられない場合でも、より効率よく空気の入れ替えができます。弱点としては風が取り込みやすいこともあり、雨が降ってきた場合容易に室内に吹き込んでしまいます。よって、庇など屋根の張り出している所に採用するのがオススメです。

ウインドキャッチ窓-YKK AP社のHPより

横すべり出し窓は横方向に張り出す形になりますので、小雨が降っても換気ができるというメリットがあります。車の窓についているバイザーのように、上から降ってくる雨は窓にあたって落ちるため、室内への侵入が少なくなります。もちろん横風が強いような場合は入り込んでしまいますが、小雨であれば窓を開けたままにすることができます。

横すべり出し窓

注意点ですが、縦すべりも横すべりも窓が外に張り出す構造になっており、張り出す量は調整できるものの、張り出した状態ではロックがかからないため、外から開く量を調整し、全開にすることができてしまいます。よって防犯上は普通の引き違い窓と大差がありません。外側から全開にすることができない窓として「ツーアクション窓」がありますが、こちらについては次回以降に紹介いたします。

猫も家族の優しい涼温な家

新しい、本当に猫ちゃんを家族として愛している、お客様から依頼があり、今回の工事に至りました。猫ちゃんの名前は、ミーちゃん、専用の部屋があり、洗面、トイレ、ウオーク、爪とぎ柱、出入口、内外見える小窓、床はノンスリップ専用床使用、本当にお客様のペット対する気持ちが伝わる建物です。