家具職人

高萩建設は家を建てるだけではありません。普段の工房では家に据え付ける建具の下準備を行っていますが、時々家具も作っています。今回はお客様のリクエストに応じ、ベッドを制作しました。このお客様は高萩建設で家を建てられた方ですが、睡眠にこだわりを持っており、そのこだわりを図面にして持ってこられました。特に格子床はいくつかのベッドを渡り歩き、最終的には畳と迷いながらも、より通気性の高い格子を選ばれたようです。土台は栗、床は地松材、ヘッドボードはヒノキと3種類の木材を組み合わせて完成させました。

また、格子床には金具を使わず、すべてほぞ組みで仕上げてあります。マットレスを敷いてしまえば見えなくなってしまうところですが、家具としての美しさや、木材の持つしなやかさを考えると金具は使わない方が良いと判断ました。

このほぞを作るのにはこれらの工作機が大活躍します。機械としてはかなり古いものですが、機能的には問題なくほとんど故障もしないので重宝しています。

今回制作したベッドもオール天然木のハンドメイドですが、原材料となる木材についてはいつも通り、高萩建設の木材小屋にストックしてある原木から製材したものを使っています。新建材のものに価格では敵いませんが、天然木材の風合いと経年による変化を楽しんでもらえると思います。今回のようなベッドに限らず、家具製作のご要望があればお受けいたします。

高萩建設って高いの?

きょうは代表の話ではなく、お施主様の経験のお話です。

昨年高萩建設で新築されたお施主様ですが、高萩建設以外にも複数のハウスメーカーを検討されていました。このお施主様は家づくりについて5年以上検討し続けた末に高萩建設を選んでいただいたのですが、それ以前に大手のハウスメーカーをはじめ、一般的な工務店を相当に比較検討され、弊社と大手ハウスメーカーの一社に絞り込み、最終的に弊社を選ばれました。候補に挙がった大手ハウスメーカーも高気密高断熱を特長としているメーカーであり、全館床暖房による冬の快適さをアピールしていました。

パナソニック社のHPより引用

最終的にどうして高萩建設を選ばれたのかを伺ったのですが、金額面では高萩建設も大手ハウスメーカーであるI工務店にも大きな差はなく、高萩建設の方が少しだけ安かったとのことでした。I工務店の営業の方は地場工務店相手では1千万円以上の価格差になってしまう、ということを言われていたようですが、そこまでは差は開かなかったようです。というのもこのお施主様は、断熱材をはじめとして、建材の一部に高萩建設の標準仕様以上のものを選択されており、普段出させていただいている見積より高くなってしまいました。それでもI工務店の見積を超えることはなかったようです。

TOTO社のHPより引用

とは言え、価格で高萩建設を選んだわけではなく、決定的だったのは設計の自由度とのことでした。そのお施主様の評価としては、高気密高断熱という観点では、どちらも大差ないと考えられたようです。その上で、構造および設備を細かく指定することができ、自分が納得できる家にすることができたのが大きかったとのことでした。以前本ブログでも紹介させていただいたこともありますが、建材や設備についてメーカーはもとより、型番まで指定することは大手のハウスメーカーではまずできないことです。キッチンやトイレなどはもしかしたら自由に選べるかもしれませんが、構造材の種類や断熱材など家の基本的な部分については大手ハウスメーカーでは選択の余地はないと思います。(逆にそこまでこだわるお施主様が珍しいのですが...)

高萩建設の家は代表が勧める標準仕様はありますが、お施主様がこだわるのであれば、それに合わせることができます。もちろん、構造的に無理があるものについては断念していただくこともありますが、大手ハウスメーカーでは対応できないことだと思います。他社で「難しい」と言われた案件でも高萩建設なら実現できるかも知れません。ご興味のある方は相談していただければと思います。

 

室内干しがオススメ

「涼温換気」の家では洗濯物の室内干しをオススメしています。廊下や家事室などに洗濯物を干すスペースを設ければ、冬でも梅雨時でも「涼温換気」のおかげで一日あれば洗濯物が乾く室内環境となっています。もちろん外でお日様を当てて乾かしたい方もいらっしゃると思いますが、突然の雨やホコリ、花粉の付着を気にせずいられるのは室内干しのメリットではあります。

室内干しには、市販の洗濯物干しを準備したり、専用の物干しを設計時に設置する方法がありますが、専用の物干しであれば、川口技研のホスクリーンやパナソニックのホシ姫サマなどが有名です。壁付け、天井付けと色々な取り付け方法がありますが、一部電動タイプもあります。

電動ホシ姫サマ(スイッチで上下させることができます)

こちらのお施主様は奥様へのプレゼントということで、この電動タイプを家事室の天井にビルトインされました。手動であれば毎回の上げ下げが面倒になり、下げっぱなしになってしまう懸念もありましたが、電動なので洗濯物を吊るすときはバーを下げ、乾かしている間は天井近くまで上げることで、洗濯物の大きさにもよりますが、その下を移動することができます。

引っ越しされた奥様にお話を伺ったのですが、洗濯のために外に出なくて良いことや、天気を気にせず洗濯できること、物干しのバーを干しやすい高さに移動できるので背伸びをしたり腰を屈める必要がなく、洗濯のストレスが激減したとおっしゃっていました。

 

ステンレス屋根

前回の話の続きですが、高萩建設の屋根材は金属が標準となっていますが、その中でもステンレスの屋根の情報は、インターネットを調べても意外と少ないこともあり、なかなか集まりにくいものです。ステンレスの屋根材を扱っているメーカーとしては、セキノ興産などがありますが、そのホームページを見てみると、ステンレスという言葉がほとんど出てこないのです。

この画像はセキノ興産のHPから引用したものです。一般的な金属屋根の形態の一つとして縦葺き屋根がありますが、この縦葺きの屋根は施工手順にある通り、ハゼを重ねることでで非常に耐水性の高い屋根が出来上がります。

さて、この縦葺きの材料ですが、素材はセキノ興産のHPを見るとガルバリウム鋼板が大きく取り上げられており、ステンレスについては「カラーステンレス鋼板については別途お問い合わせください」となっています。ステンレスはガルバリウム鋼板に比べ非常に硬く、その加工が難しいため、加工ができる業者に限りがあります。高萩建設では新潟にある会社に加工を依頼しています。

ステンレス屋根はこのような事情もあり、扱いづらい材料ではありますが、耐久性についてはガルバリウム鋼板をはるかに上回るものになります。加工が難しいため、形状は限られたものになってしまいますが、最高の屋根材料の一つと考えており、高萩建設では金属屋根の中でもステンレス屋根をお勧めしています。