階段、システムか手刻みか

階段は家づくりの中で大工の技術を試されるポイントの一つになります。高萩建設では、システム階段と手刻みの2通りで対応しています。

システム階段とは、家の設計図をメーカーに送り、メーカーの工場からその家に合わせた階段が各パーツごとにカットした状態で出荷されます。現場ではそれらを組み立てるだけですので、工期は非常に短く、現場作業は1、2日で階段が出来上がってしまいます。システム階段はパナソニックやDAIKEN、リクシル、YAMASHITAなどで扱っており、階段のタイプや材料をカタログ中から選ぶことができます。しかし、価格は形状や材料で大きく変化します。

システム階段(リクシル社のHPより引用)

手刻みとは読んで字の通りで、現場で寸法を合わせ刻みながら組み上げていくものです。その分工期は長く、熟練の大工が1週間以上専任で当たることになります。高萩建設の場合、手刻み階段は栗もしくは桧の一枚板が標準になっています。

手刻み階段

踏板も蹴込板も一枚板です

写真は栗の手刻み階段ですが、手刻み階段の価格は材料+人件費で、一般的にはシステム階段より非常に高くなってしまうのですが、高萩建設は原木買いによる材料コスト低減効果があるため、システム階段と大差のない価格で施工しております。栗の木が気に入っていただければ、手刻み階段はオススメです。ただし全体の工期が長くなってしまう点はご了承ください。

手刻み階段の裏側(すべて現場調整なので時間がかかります)

「高萩建設の家」の保温性能

10月も後半になると急に気温が下がり、もうコタツやストーブなどの暖房を入れ始めたお家もあるのではないかと思います。高萩建設の家ももちろん室温が下がってきていますが、まだ暖房はいらないようです。

以前説明した第一種換気システムのコントローラは過去2日分の外気温と室内温度をモニターすることができます。例えば2021年10月22日、この日は一日雨が降っていて、この家周辺の最高気温は11℃、最低気温は9℃でしたが、室内の温度は20℃前後に保たれていました。もちろん、窓は全て閉めていましたが、換気システムはフルタイムで稼働していました。

換気システムコントローラのメイン画面

外気温(■)が変わっても室温(□)はほとんど変化しません

24時間換気で密閉された環境でなくても高気密高断熱の高萩建設の家は、一定の室温をキープできています。また10月22日の前日、21日はとても良い天気で、最高気温が20℃を超えていましたが、室温は20℃~22℃程度にキープされていました。これも、高気密高断熱の家の性能です。高気密高断熱の家でなければ、きっと日中の室温は外気温と連動して、外気温より数度高くなり、窓を開けないと暑く感じるようになっていたと思います。

断熱性能と熱交換器の効果

高萩建設の家も、冬に向かって外の平均気温の低下に比例して室温が下がっていくことになります。室内の平均気温が下がってきたところで暖房を入れ始めることになると思います。もう少し気温が下がって、暖房を入れるようになった場合の温度の変化についても後日報告させていただきます。

 

ツーアクション窓

また、ツーアクション窓の話ですが、長くはない話なので、少しだけお付き合いください。

ツーアクション窓(ドレーキップ窓)は内側に倒れる、内側に開くという機能を持つことは既にご説明済ですが、この窓の機能が最も活きるのではないかという場所があります。バスルームです。

バスルームはご存じの通り家の中で最も湿度の高いところで、間違いなく換気が必要な場所になります。対応として換気扇を常時使用したり、窓を開けて換気することになりますが、バスルームは常時人がいる場所ではないところなので、窓を開けっぱなしにすることは不用心に感じるのではないでしょうか。そこでツーアクション窓の出番です。ツーアクション窓の内倒しは外からそれ以上開くことができません。前回ご説明したとおり、一般的な窓種別の中では最も防犯性の高い窓になります。さらに、外に格子を取り付ければ、視覚上の防犯効果も高くなります。

もう一つの心配事項として「ツーアクション窓に網戸はつけられるか」ですが、問題ございません。ツーアクション窓は外開き系の窓と異なり、窓の外側に網戸が取り付きます。ロールタイプの網戸を付けることになる外開きの窓だと、浴室の湿気によるダメージを受けることになりますが、ツーアクション窓なら問題なしです。問題点としては、格子を取り付けてしまうと網戸の取り外しが非常に面倒になりますが、網戸を取り外すのは年に1回あるかないかなので問題ないのではないでしょうか。

バスルームの窓は選択が難しいポイントの一つとなりますが、高萩建設ならこのような提案もできます。

屋根裏の話のつづき

前回は屋根裏の話から床下エアコンに脱線してしまいましたが、今日は屋根裏をメインにお話ししたいと思います。

「涼温換気の家」では、空調システムを天井と屋根の間に設置する必要があるため、必然的に屋根裏部屋ができる構造になっています。屋根裏は機械室や収納など、常時使用しない前提で、床から天井までを140cm以下にすることで床面積に算入されませんので、涼温換気システムのために床面積が増えるということはありません。一般的な家では、屋根裏は夏になると温度が40℃以上、場合によっては50℃にもなるようなこともありますが、高萩建設の家では、外断熱通気工法なので、真夏でも涼温換気システムが稼働していればロフトでも温度コントロールができ、25℃前後、暑くても30℃を超えることはありません。湿度も地面からの高さが高い分、1階に比べ低くなる傾向があるので、持ち出しの頻度の少ない貴重品やお子様の学校の成果物などの保管にはかなり良い環境になるのもポイントとなります。

機械室兼倉庫になります

可能な限りダクトを空中配管し、床スペースを広げます

また、夏の温度が上がらないメリットを生かして、ロフト部分にご主人の秘密基地を作ることも可能です。実際にコロナ禍のテレワークで活躍しているようです。

天井が低いので座椅子限定ですが、集中できるホームオフィスの完成

実際ロフトを作っても夏場の気温が上がりすぎて(屋根に近いところなので当然ですが...)使い物にならない、というお家も多いようですが、高萩建設の家はこういうこともできてしまいます。図面ができてしまってからでは難しいですが、打ち合わせの初期段階でご希望を出していただければ、きっとお応えできると思います。