たかが窓枠、されど窓枠

高萩建設の家の工期は施工面積にもよりますが、約半年いただいております。今年引き渡した物件のご近所でも、同じタイミングで建築スタートした家があっという間に引き渡されていたり、後からスタートしたのに、引き渡し時期がほぼ同じということがありました。お急ぎのお施主様には申し訳ないのですが、代表の目の届く範囲での施工となると、どうしても工期が長くなってしまいます。契約時にはその旨ご理解いただいた上で、契約を結んでいます。

そんな工期の長い高萩建設の家ですが、その理由の一つに既成の建材をほとんど使わないことがあります。例えば窓枠ですが、一本の枠材を一つ一つの窓の寸法に合わせ、ミリ単位、時にはそれ以上の精度で切り出し、施工しています。ご存じない方も多いと思いますが、木造住宅の窓枠のサイズは一つ一つ微妙にサイズが違うんです。(ミリ単位以下の精度は職人のエンピツの力加減で調整します)

その結果として出来上がったのが写真のような窓枠で、特に四隅の仕上がりは腕の見せ所です。施工する季節(温度/湿度)を考慮して寸法を調整するため、引き渡し後の寸法の狂いも少ない窓枠が完成します。ただし、無垢の窓枠は日焼けや水濡れなどで色が変わってしまいます。また、塩ビシートなどと比べると細かな傷などがつきやすいです。これを無垢の味としてそのままにするか、どうしても我慢ならないときは、サンドペーパーで表面を削る裏技もあります。このようなことは既成の窓枠ではできないことです。

高萩建設の家は外断熱構造ですが、その特徴は家が建ってしまうと外見からはわかりにくいものです。その中でも窓枠は外断熱であることがわかる数少ないポイントです。窓枠の奥行は、柱の太さ、構造材の幅、断熱材の幅の合計となります。内断熱の家の場合、窓枠の奥行は柱のと構造材の合計になるため、外断熱の断熱材の分奥行が浅くなります。高萩建設の家の窓枠は奥行が20センチ近くになります。ちょっとした小物が置けるスペースがすべての窓に出来ることになります。どう活用するか考えるのも楽しいのではないでしょうか。